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依頼したお客様が “忙しくなってしまう”PR会社?/(株)ビーコミ代表取締役 加藤恭子さん

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大堀航

大堀航

PR Table 代表取締役社長。大手PR会社を経て、オンライン英会話サービスを提供する会社でPR・マーケティングを担当。2014年12月に(株)PR Tableを創業。
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今回は、IT・ベンチャー企業の広報、マーケティングコンサルタントとしてご活躍されている、加藤恭子さんにインタビューしました。加藤さんが独立されたきっかけや、企業の広報・PR活動との向き合い方についてお聞きしました。

加藤恭子さん プロフィール
株式会社ビーコミ 代表取締役/サイバー大学客員講師(コミュニケーション論)/日本PR協会(PRSJ)認定PRプランナー/日本広報学会ソーシャルメディア活用広報研究部会 部会長
横浜市立大学卒。青山学院大学 大学院 国際政治経済学研究科 修士課程 修了。
IT系雑誌、オンラインメディアでの記者・編集者を経て、テクノロジー関連企業でPR・マーケティングマネージャーを歴任。CRM(顧客管理)ソフトウェアの日本法人立ち上げにも参画。
2006年個人事業をスタートし、2007年より株式会社ビーコミを設立。
複数企業のPR・マーケティング支援を行うほか、各種媒体で執筆活動や企業・団体向けに講演活動もしている。特にテクノロジー系企業の広報・マーケティングのコンサルティングやソーシャルメディアを活用したコミュニケーション活動を支援している。著書に「教養のSNS: ソーシャル時代の技術とセキュリティについて考える [Kindle版]」(共著)がある。
ブログ:http://blogs.itmedia.co.jp/kyoko

文章が下手だった記者時代

-今や業界では有名なPR・マーケティングコンサルタントとして活動されている加藤さんですが、独立されたきっかけは何ですか?

もともとそんなに独立願望は強くなかったのですが、少し前に周りの友人やPRの先輩たちも独立していたこともあり、気軽な感じでスタートしました。私は記者と外資系企業での広報・マーケティングマネージャーを経験していたので、両方の視点でPR・マーケティング活動をアドバイスできたらいいなと思いました。

実は文章を書くのが下手で、記者時代はPR会社の方に「代わりに書きましょうか?」なんて言われたことも(笑) 文章は諦め、記者が分かりやすく文章が書けるような材料を提供しようと、逆側に回りました。

書籍の編集協力も手がけた創業時

-独立後はどんな仕事をされていたのですか?

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当時は、SNSの「mixi」が流行っていたときで、CGM(コンシューマージェネレーテッドメディア)の全盛期でもありました。大学院でインターネットコミュニケーションを研究していたこともあり、元ライブドアの伊地知晋一さんが執筆された「CGMマーケティング 消費者集合体を味方にする技術」(ソフトバンククリエイティブ)の編集協力の仕事にも携わりました。実はこういったネットへの興味関心が、今のデジタルPRの時代にとても役立っていたりします。

また、先行してBtoB向けのマーケティング支援(リードジェネレーション。いわゆる見込み客創出活動)と広報支援の仕事も開始しており、主に外資系のIT企業のサポートを行っていました。全く知名度のない企業や、日本にオフィスの無い企業のサポートでも結果がでるようになり、じわじわと口コミで担当する企業も増えていきました。

最近は広報担当者の「トレーニング」の仕事も増えている

-現在の加藤さんのお仕事内容はどんな感じですか?

弊社の活動は大きく3つに分かれます。ひとつは、企業の広報活動を代行する「リテナー型」です。こちらは主に、外資系企業が多いですね。もうひとつは、新サービスの発表会など、1つのイベントををサポートする「スポット型」です。

そして、3つ目は「トレーニング型」です。最近は、ベンチャー・中小企業で、新任の広報担当者がいるけれど、広報経験がある上司がいないといったケースも増えてきているので、広報担当者が一人前になるためのトレーニングを実地で行っています。また同時に広報体制がうまくまわるような体制作りにも取り組んでいます。

ある方に「広報のやり方を教えてしまったら仕事が短期間で終わってしまって、儲からないのじゃない?」と言われたことがあります。でも、そんなことはなくて、結果を出したその企業の方が「どうやって広報体制を作ったの?」「PR会社なしでどうしてこんなにうまく回っているの?」と周りから聞かれるようになり、「ビーコミにお願いしました」と口コミで広がっていき、かえってお客さまが増えて行くのです。いわゆる「卒業」したお客様が、弊社のファンになってくれて、広めてくれている状況です。とてもありがたいことです。

-トレーニングはどのようなかたちで行うのですか?

ヒアリングや対話を通じてクライアント企業が今どのステージにいるのかを見極め、カスタマイズした教育プログラムを作り、OJTのような形で行っています。新人広報がPR会社に丸投げしてしまっては、広報ノウハウや記者とのネットワークがクライアント企業に残らない状態になってしまうので、ちゃんと企業の資産として残る広報活動を意識してプログラムを作っています。

ビーコミに依頼する企業の広報担当者は忙しくなる!?

-クライアント企業との付き合い方など、加藤さんのお仕事のポリシーなどはありますか?

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「ビーコミに頼むと忙しくなりますよ!! それでもいいですか?」とお伝えしています。というのも、今までのやり方で結果が出ないからビーコミに連絡をしているので、同じようにやっていてはダメなのです。そして、取材も増えますので、お客様側のやることも増えるわけです。やっぱり、お客様と二人三脚で、お互いがコミットして活動しないと成果が出にくいですよね。

今の話ともつながりますが“変化できる人”と一緒に仕事をしたいですね。「PR会社を何社も変えたのだけど、どこもだめだった」とおっしゃる方が尋ねてきたときは、「PR会社を変えても結果は同じだと思います」とはっきり言っています。というのも、そういった方はPR会社の提案を「それは前例がない」「自分のやり方と違う」「ソーシャルメディアには興味が無い」などと突っぱねてしまうことが多いのです。例えば「取材は1時間以内で」と言っても「うちの会社にはすごいところがたくさんあるので確実に取材は2時間かかる」と言う方がいたとしましょう。でも記者は忙しいわけで、取材に2時間も割けないことも多いのです。この方の言う通りに取材を調整しても結果につながりません。

自分のやり方でダメだったからお金を払ってプロに頼んでいるのに、自分のやり方を通してしまっては意味が無くなってしまい、お互いがハッピーになれないのです。

今、広報担当者を取り巻く環境も大きく変化し、マスメディアだけに目を向けていてはダメな時代になっていると思います。変化を受け入れられる企業が今のビーコミのお客様になっています。

LP

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