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お菓子ブランドの本質をぶらさず追求、共感を生むストーリー作り BAKEのコミュニケーション戦略とは!?

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大堀航

大堀航

PR Table 代表取締役社長。大手PR会社を経て、オンライン英会話サービスを提供する会社でPR・マーケティングを担当。2014年12月に(株)PR Tableを創業。
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お菓子のスタートアップとして、注目を集めている株式会社BAKE。同社のお菓子作りにかける情熱や、ぶれない理念をより多くの人に向けて発信するために大事にしていることを、代表取締役の長沼さんと、オンライン事業部マネージャー 兼 広報チームリーダーの阿座上さんにお聞きしました。

■BAKEとは?
写真ケーキオーダーアプリ「PICTCAKE」や、チーズタルト、クロッカンシューなど、お菓子のブランドを開発し、“お菓子のスタートアップ”として注目されている、株式会社BAKE。「お菓子にもっと新しい価値を」をコンセプトに提供する商品は、各種メディアでも取り上げられ連日行列のできる店になっている。また、 オウンドメディア「THE BAKE MAGAZINE」を5月に公開するなど、同社のコミュニケーション戦略は業界からも注目されている。

株式会社BAKE http://www.bake-jp.com/
THE BAKE MAGAZINE http://www.bake-jp.com/magazine/

おいしいお菓子を作るために大切な3つのこと

-BAKEさんはチーズタルト、クロッカンシューなどいくつかのブランドを展開されていますが、その事業戦略について教えてください。
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長沼社長(以下、長沼):お客さんにとって、一番大切な“美味しいこと”にこだわるためには、1商品1ブランドで展開することが最も適しているという信念があります。

BAKEは創業2年目なのですが、私の家系は2代に渡って製菓店を経営してきました。そして、代々言い継がれてきた、おいしいお菓子を作るために3つの大切なことがあります。

それが、「フレッシュであること」 「どこよりも手間をかけること」 「原材料にとにかくこだわること」なのですが、この3つを徹底してこだわり、伝えていこうと思うと、いまのBAKEのように1商品で原材料やおいしさにこだわり抜いたものを展開していくことが一番お客さんに伝わるんですね。

企業姿勢は製造、接客などすべてに現れる、そのストーリーを発信したい

-なるほど。その想いは商品だけでなく店舗やスタッフさんの雰囲気からとても伝わってきます。BAKEさんのコミュニケーション戦略においては、その想いを伝えることを重要視しているのですか?

長沼:そうですね、コミュニケーション活動においても企業姿勢や私たちの思いを伝えることを第一に考えています。接客や製造方法など、すべてに企業姿勢が現れると考えています。

その姿勢を、より魅力的に、分かりやすいように情報発信しなきゃいけないと思っています。だからこそ、私たちがどういうストーリーを持っていて、どんな会社なのか、何にこだわっているのかということを発信することをとても大切にしています。

単品販売でお菓子を売るって、真似しようと思えば誰でもできると思うんです。なぜ私たちがこの事業をしているのか、ということを伝えなきゃいけないと考えています。もちろん、店舗からでもそういった情報を発信できるのですが、店舗だけでは伝えられない、もう一歩踏み込んだ想いを伝えることを常に意識しています。

「ほぼ日」のようなオウンドメディアを作りたい

-BAKEさんのオウンドメディアからもその想いはとても伝わってきます! 事業のことだけでなく、PR戦略やチームビルディングについてなど様々な切り口で発信されているのがとても魅力的だと思っています。なぜ、情報発信の手法としてオウンドメディアを選択したのでしょうか?
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阿座上さん(以下、阿座上):「THE BAKE MAGAZINE」を立ち上げる前に、弊社の「クロッカンシューザクザク」がSNSでバズったあとにTVで紹介されて、また、それがWebメディアに掲載される、という雪だるま式に広まっていったことがあったんです。

参考記事:オズマピーアール 戦略PR事例紹介
「とある洋菓子店が行列店となったPR活動とは?」
http://ozma.co.jp/case-strategic-pr_zakuzaku/

その雪だるま式の仕掛けを、仕組み化していこうと考えました。コストを極力かけずにやっていくにはどうしたらいいかなって思ってたんですが、オウンドメディアだろう、ということになりました。準備期間は2・3ヶ月くらいで、とにかくBAKEのことを若い人に知ってもらうために、デザインとテクノロジーを組み合わせて発信するという方向性に決めました。

メディアとして意識しているのは「ほぼ日刊イトイ新聞」です。糸井さんの本で読んだのですが、インターネット的な企業のあり方はオープンで透明性が高くて、各社自立しながらブランドをつくって、ファンができていく、ということが書いてあって、BAKEではオウンドメディアを通じて、これを体現していきたと思っています。

オウンドメディアをはじめて、現場スタッフの意識も変わった

-「THE BAKE MAGZINE」をはじめて効果はありましたか?

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阿座上:開始して2ヶ月たちましたが、「THE BAKE MAGAZINE」の記事がきっかけでTVや雑誌からのお問い合わせも増えています。あと、編集長の塩谷さん(@ciotan)がすごいがんばってくれているのもあって、想像以上に効果がありますね。

最初は塩谷さんや僕たちのつながりで細々と発信していたのが、どんどんとつながりの輪を越えていっていろんな人に届きはじめています。また、メディアをはじめてから、一緒に働く現場スタッフの意識も徐々に変わっていっていますね。

正直、昔から働いている工場の方々からはお菓子屋の2代目が好き勝手に始めたビジネスと思われている側面もあったのですが、「THE BAKE MAGAZINE」で想いを伝えはじめ、商品が売れていくうちに好意をもってサポートいただけるようになりました。情報発信活動によって内部の意識が変わっていくのはとても嬉しいことです。

コミュニケーションチームは少数精鋭

-長期的な視点でのファン獲得やインナーコミュニケーションにつながっているんですね。 現在のコミュニケーション活動を支えるチームはどのような体制ですか?

長沼:現在は、阿座上がリーダーとなって方針を決めていて、「THE BAKE MAGAZINE」編集長の塩谷さんとインターンシップの方の2名で行っていますね。オウンドメディアを開始して早くも成果が出ているので、正直とても驚いています。

-かなり少数精鋭なんですね! 阿座上さんはBAKEにジョインする前から、こうしたコミュニケーションなどのお仕事をされていたのですか?

阿座上:そうですね。僕は大学ではマーケティングを主に学び、新卒で出版社に入りました。その後、広告代理店に行って映画のプロモーションなどに携わっていました。BAKEに入社したのは昨年の11月頃ですね。

長沼とは3年ほど前に知り合いました。長沼と初めて会ったときはかっちりとした格好で現れてお菓子屋の2代目って感じでしたね。今日みたいにTシャツとかじゃなかったです(笑)

その後、2年くらい間が空くのですが、その間もBAKEがどうなっているのかは気になっていましたね。たまたま、 去年の夏くらいにFacebookのタイムラインに“オンライン事業部の責任者をさがしています”という内容で、長沼のポストがあがってきたんです。

それで話しを聞きに行きました。デザインもいいし、コンテンツも面白い、事業への想いもとても共感性が高いのだけど、伝える力とオンラインマーケティングの力がBAKEには足りないと感じました。これまでは、ブランドのマーケティングを外部からサポートする立場でしたが、BAKEのなかに入って自分の経験を活かせば貢献できるかもしれない! と思って入社することを決めました。

-阿座上さんがご入社された頃と比べ、今はだいぶ会社の規模も大きくなってきていますか?

阿座上:そうですね。当時のBAKEのオンラインチームは僕を含め4名で、会社全体では店舗スタッフも入れて60名程度でした。今はオンラインチームだけでも20名程度、会社全体では130名近くのスタッフがいるので、かなり会社の規模も大きくなってきました。会社の成長に伴い、本当に一緒に働く人の大切さを感じています。

ここ半年くらいはチームビルディングを徹底してやっていて、みんながが働きやすい環境を作ることを第一に考えています。その上でBAKEが描く方向性に乗ってもらえるような仕組みを作ることに取り組んでいますね。

ぶれない本質をストーリーにして伝えていく

-最後に、BAKEの今後についてお二人の想いを教えてください。

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長沼:自社の情報発信の仕組みはできつつあるので、今後は発信するストーリー作りをもっとしっかりやっていきたいと思っています。

様々なメディアからの引き合いも増えており、とても嬉しい状況ではあるのですが、同時にBAKE商品の真面目さや想いをしっかりと伝えていかないといけないと思っています。

いかに伝えていくかの仕組み作りは阿座上に任せて、僕は「おいしいお菓子を作るために大切な3つのこと」をぶらさずに、本質的な部分を突き詰めていきたいです。そこに共感してくれているスタッフがいることに自信を持って、今後も進んでいこうと思っています。

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阿座上:今後は、BAKEのブランドを伝えるためにクリエイティブやデータを意識した強いチーム作りを行っていきたいと思っています。手法にこだわるのではなく、お客さまが何を求め、どう感じているかをちゃんと考えて、様々な施策にチャレンジできるチームが理想ですね。

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