1対1の関係を築くように。「企業への共感」は、情報をオープンにすることからはじまる

text by Yu Oshima(PR Table)

あるところに、社員数十名の規模の会社を経営する社長がいました。日々、経営者の悩みはつきません。目下、いちばん脳内シェアを占めているのは採用の課題。業界の中では老舗企業として名が通っているのに、なかなか若い人材が応募してきてくれないのです。

社長 「以前は、うちの強みが明確にあったからサービスの販売は順調で、それなりに人も集まった。でもいまや、サービスの内容やアピールポイントはどこも横並び。打ち出せるほどの特徴もなく、一体どうすればよいのか」

その会社にふと興味をもった、ひとりの若モノがいました。さっそく、会社のことを調べはじめます。

若モノ 「うーん……。サイトには企業やサービスの概要しか掲載されていない。働いている人たちの顔も見えないし、雰囲気が全然伝わってこない。この会社はなぜこういったサービスを提供しているんだろう? どこを目指しているんだろう。そもそも、それがわからないな」

 

超成熟社会で必要とされる「情報」とは?

「採用に課題がある」「営業成果を上げなければいけない」

どの企業にもきっと少なからず、そんな課題に頭を悩ませている人がいるはず。採用候補者や、顧客・ユーザーと、どうコミュニケーションを重ねていけばいいのか。どこからどう、はじめていけば成果につながるのか。

冒頭のエピソードからもうかがえる通り、おそらくその第一歩として必要な行動は、こちら側の情報をオープンにしていくこと

情報といっても、たとえば商品・サービスの機能やスペックなど、基礎的なものだけでは足りません。というか、それでは全く効果がありません。

いま、世の中の市場は“超成熟”しています。かつては「弊社だけの最新機能です!」「この商品のスペックはこうです」という基礎情報があれば、類似のものを並べて、比較検討することができました。そこに明らかな「差異」があることが、誰にでも判断できたからです。

しかし、いまは違います。厳密には細かい差があるとしても、そんなことが気にならないくらい、私たちはハイスペックなものやサービスに囲まれた生活ができてしまっているんですから。

 

初対面の相手とコミュニケーションを交わすように

会社であっても、1対1のコミュニケーションと基本は同じはず。会社の話になると、ついつい「私たちのすごさを見てくれ!」とアピールをはじめてしまいがちですが、初対面の相手にそんなことしたら引かれるだけですよね。

相手との関係性をイチから築いていくには、まずは丁寧に自己紹介を。

何をしているのか、なぜそれをやっているのか。いつからはじめて、どんな変遷をたどってきたのか。どんなビジョンを描いているのか、どんなことを大切にしているのか、どんな人が働いていて、どんな毎日を送っているのか——。

ついつい、教科書的に美辞麗句を並べてしまいたくなるかもしれない。でも相手が求めているのは、会社のリアルな姿です。そこに、ウソや誇張はもちろん、カッコよさやおしゃれさなんてのもいりません。

とはいえ個人の脳内にあることならまだしも、会社として「どんなビジョンを描いているのか」「どんなことを大切にしているのか」などということを、相手に伝わるように言語化していくのは、なかなかハードな作業だと思います。

言いたいことを、ただ一方的にアピールするだけではなく、相手に理解してもらい、共感を得なければならないのですから。

それでも、その「言語化」のプロセスが重要なんです。きっと会社の新しい「打ち出せる特徴」は、その中で見つかります。というか、自然ににじみ出していくと思います。

 

そこでひとつの世界観が生まれれば、周りの人たちからの共感を得ることにもつながるはずです。自分たちの情報を言語化してオープンにすることは、その大きな一歩になります。

 

PR Table Blog